晴れた日は図書館へいこう

出 版 社: 小峰書店

著     者: 緑川聖司

発 行 年: 2003年10月


晴れた日は図書館へいこう  紹介と感想 >
「雨だからしかたなく家で本を読む」のではなく、「本を読むのが一番好き」だから読むんだという小学生の女の子しおりのポジティブな読書宣言ではじまる物語です。外で遊ぶよりも本を読むのが好きなしおりは、従姉の美也子が司書として勤めている雲峰市立図書館の常連。そこで本に関わる色々な事件にしおりが遭遇していく、ちょっとミステリー仕立ての連作短編集です。主人のしおりは、しっかりして大人びた子なのですが、幼い頃に小説家のお父さんと編集者のお母さんが離婚していたりと、複雑な家庭事情も抱えています。図書館を通じてずっと別れて暮らしていたお父さんと再会するエピソードなども交えながら、本や図書館に対するリスペクトに溢れていて、ともかく図書館最高!のスピリットに貫かれている一冊です。第一回日本児童文学者協会長編児童文学新人賞佳作受賞作。